MG_L10-11

『Moi, je... 文法』の第10課と第11課のFlipbookです。

Leçon 10

複合過去形

Le passé composé

レッスンのポイント: ▪ 動詞 avoir を使った複合過去形 ▪ 動詞 être を使った複合過去形

Points de la leçon : ▪ Le passé composé avec le verbe avoir ▪ Le passé composé avec le verbe être

Introduction

イントロダクション

2.17

Sachiko :

Est-ce que tu as regardé la télé, hier soir ? Non, j'ai travaillé tard et je suis rentré tard aussi. Et toi ? Moi, j'ai regardé la télé. J'ai vu un film avec Audrey Tautou, «Amélie». Tu l'as vu ? Non, mais samedi dernier ma copine est venue et nous avons regardé un film français en vidéo. Qu'est-ce que vous avez regardé ? « L'auberge espagnole », avec Romain Duris. Oui, et avec Audrey Tautou aussi ! Je l'ai vu deux fois. C'est vraiment super.

Stéphane :

Sachiko :

Stéphane :

さちこ: 昨日の夜テレビ観た? ステファン: いや、遅くまで働いていて、家に帰ったのも遅かったんだ。 君は? さちこ: 私は観たわ。オドレイ・トトゥが出ている映画の「アメリ」を 観たの。観たことある? ステファン: ないなぁ、でも先週の土曜日に彼女が来て、2人でフランス 映画のビデオを観たよ。 さちこ: 何を観たの? ステファン: ロマン・デュリスが出ている「スパニッシュ・アパートメント」 だよ。 さちこ: オドレイ・トトゥも出ているわ!私は2回見たよ。最高よね。

Sachiko :

Stéphane :

Sachiko :

Prononciation

発音

母音にはさまれたyの読み方 1. 母音にはさまれたyの読み方

重要動詞

Verbe

2.19

faire する

yは普通[i]と発音されますが、前後を母音にはさまれたときは、yの文字にはiの文字が2 つ含まれていると考えてください。たとえばcrayonを例にとると、yの中には2つのiがあ って、最初のiがその前の母音aと一体になってai[ɛ]という音をつくります。2つ目のiは 後ろに鼻母音on[̃ɔ]があるので、半母音化して[j]の音になります。その結果、crayonは [krɛj̃ɔ]と発音されることになるわけです。ためしにroyalという語をどのように発音する かについて考えてみてください。

fais fais fait

je tu

il / elle

faisons

nous vous

faites

crayon royal ⇒ 実際に発音してみましょう!

ils / elles font

2.18

Leçon 10 © 2016 アルマ出版

48

Point 1

ポイント1

動詞 avoir を使った複合過去形

Le passé composé avec le verbe avoir

1 過去分詞 複合過去形は過去の出来事を事実として伝えるための時制です。日本語で言えば、「~をした」とか「~が起こった」という表 現にあたります。また、「すでに~してしまっている」とか「~したことがある」という英語の現在完了形のような「経験」や「完了」 を言いあらわすことも出来ます。

-er規則動詞の過去分詞 不定法 - er → 過去分詞 - é

〈例〉 働く travailler → travaillé 住む habiter → habité

よく使う不規則動詞の過去分詞 6 voir

2. 20

持つ → eu 〜である → été 行く → allé する → fait 来る → venu

見る → vu 読む → lu 出る → sorti 言う → dit 取る → pris

1

avoir

J'ai travaillé dans une supérette. コンビニで働きました。

2

7

être

lire

3

8

aller

sortir

4

9

faire

dire

5

10 prendre

venir

2 動詞avoirを使った複合過去形の作り方 複合過去形 avoir の現在形 + =

過去分詞

J'ai mangé au restaurant universitaire. 大学の食堂で食べました。

複合過去形の肯定形

複合過去形の否定形

2. 21

2. 22

Application

j'ai tu as il a nous avons vous avez ils ont 使ってみましょう

je n'ai pas tu n'as pas il n'a pas

travaillé (過去分詞)

travaillé (過去分詞)

nous n'avons pas vous n'avez pas ils n'ont pas

J'ai téléphoné à mes parents. 両親に電話をかけました。

Application

使ってみましょう

1. 例を参考に、複合過去形の肯定形と否定形に動詞を活用させましょう。

2. 23

① manger je →

② faire je → → vous → tu

例: regarder je

→ j'ai regardé / → tu as regardé /

je n'ai pas regardé

________________

________________

tu

tu → vous → ④ parler je → → vous → tu

tu n'as pas regardé vous → vous avez regardé /

vous n'avez pas regardé

③ travailler je →

⑤ préparer je →

________________

________________

________________

tu → vous →

tu → vous →

2. 動詞を複合過去形に して入れ替えて、会話 の練習をしましょう。

2. 25

テレビを見る

働く

1 regarder la télé

5 travailler

2. 24

レストランで食べる

6 faire du shopping * ショッピングをする

2 manger au restaurant

Est-ce que tu as regardé la télé hier?

A :

掃除をする

マークと話す

3 faire le ménage

7 parler avec Marc

B :

Non, je n'ai pas regardé la télé.

テニスをする

試験の準備をする

4 faire du tennis *

8 préparer l'examen

Moi, j'ai regardé la télé.

A :

* 部分冠詞の否定形に注意しましょう。du → pas de

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Point 2

ポイント2

Le passé composé avec le verbe être

動詞êtreを使った複合過去形

主に、場所の移動を表現する自動詞と、代名動詞と呼ばれる動詞を複合過去形で使うときには、助動詞に être をとります。(代名動詞につ いては Leçon 13 で学習します。)

1 動詞 être を使った複合過去形の作り方 複合過去形

être の現在形 + =

過去分詞

複合過去形の肯定形

過去分詞の性数変化

2. 26

je suis tu es il est nous sommes vous êtes ils sont

助動詞に être を用いる場合は、主語の性別や数に応じて過去分詞を一致させる必要 があります。過去分詞の性数変化は形容詞のそれと同じで、基本的には、主語が男 性単数なら過去分詞は元の形のまま、女性単数なら e を、男性複数なら s を、女性 複数なら es を、それぞれ過去分詞の語尾に加えます。

venu(e)(s) (過去分詞)

単数・男性形

単数・女性形

venu

venue

性数変化の一覧

venu venue venu venue

複数・男性形

複数・女性形

je suis

venus

venues

tu es

il est

venu

elle est

venue

Tu es venue ici hier ? 昨日はここにきた?

Tu es venu ici hier ? 昨日はここにきた?

nous sommes venus venues vous êtes (あなた) venu venue vous êtes (あなた達) venus venues ils sont venus elles sont venues

2 動詞êtreをとる動詞の例 来る → venu venir

2. 27

到着する → arrivé 出発する → parti 上がる → monté

生まれる → né 死ぬ → mort 居る → resté

arriver

naître

行く → allé

aller

partir

mourir

帰る → rentré monter

rentrer

rester

出る → sorti

descendre 下がる → descendu

sortir

Application

使ってみましょう

1. 動詞を複合過去形にし て入れ替えて、会話の練習 をしましょう。

2. 29

出かける

展覧会を見に行く

1 sortir

5 aller voir une exposition

大阪に行く

6 rentrer chez tes parents * 両親の家に帰る

2 aller à Osaka

2. 28

Est-ce que tu es sorti(e) pendant les vacances? Non, je ne suis pas sorti(e).

A :

3 aller chez le dentiste 歯医者に行く

ここに来る

7 venir ici

映画館に行く

日本にいる

4 aller au cinéma

8 rester au Japon

B :

* chez tes parents → chez mes parentsの変化に注意しましょう。

A :

Moi, je suis sorti(e).

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Exercices récapitulatifs

まとめのエクササイズ

Exercices

練習問題

ポイント2 A.( )内の動詞を複合過去形にして書きましょう。 1. Mon père est ____________ chez nous hier. (venir) 2. Je ( 女 ) suis _____________ à trois heures. (arriver)

ポイント1 A.( )内の動詞を複合過去形にして書きましょう。 1. Elles _____ ______ un grand voyage ! (faire) 2. Elle ___ ______________ chez moi ce week-end. (travailler) 3. ________-vous ________ l'exercice ? (finir)

B. フランス語でノートに書いてみましょう。

B. フランス語でノートに書いてみましょう。

1. 私(男)は休みの間フランスに行きました。 2. 私(女)は長野に行きませんでした。 3. 彼は日曜日ここに来ましたか?(標準的な言い方)

1. 私は今週末アルバイトをしました。 2. 掃除をしましたか? (vous / かたい言い方 ) 3. 何と言いましたか? (tu / 標準的な言い方 )

読んでみる

2. 30

歴史的に有名な2人のフランス人女性についての記述です。それぞれを日本語に訳してみましょう。 Marie Curie

Coco Chanel Coco Chanel est née en 1883 et elle est morte en 1971. *Elle a révolutionné le style féminin *en imposant un style sobre, *presque masculin. Elle a créé la maison Chanel, qui est connue dans le monde entier. Elle *ne s'est jamais mariée. * Elle a révolutionné : 彼女は~を革新させた * en imposant : ~を認めさせて * presque masculin : ほとんど男性的な * ne…jamais : 一度も…ない

Marie Skłodowska est née en Pologne en 1867. Elle s'est mariée avec un Français, Pierre Curie, et elle est devenue française. Elle a fait *des découvertes capitales *dans le domaine de la radioactivité et elle a obtenu deux prix Nobel : le prix Nobel de physique en 1903 et le prix Nobel de chimie en 1911.

Elle est morte en France en 1934. * des découvertes capitales : 重要な発見 * dans le domaine de : ~の分野で

コラム:クレオール言語

奴隷制の時代にヨーロッパの言語の語彙とアフリカの言語の文法でで きた言語が生まれました。これはクレオール言語と呼ばれています。ハイ チ語はフランス語とのクレオール言語ですが、現在はハイチの公用語に なっています。次の文章がどういう意味か考えてみましょう。

- Nou pa komprann - Mwen palé kréyòl

(答え: Nous ne comprenons pas / Je parle créole )

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文法メモ Mémos grammaticaux

う。 Tu te souviens bien de ton enfance ? ― Oui, ______________________________ . (→ 解答は 21 ページ) _______________________ ■ ポイント 2 のメモ Mémos Point 2 : 【中性代名詞 y 】 1. 中性代名詞 y は次のような場合に用いられます。 ①間接目的語が à +事物のとき。 Nous réfléchissons à ce problème. 「私たちはこの問題 をよく考えてみます」。 → Nous y réfléchissons. 一方、 à +人の場合は間接目的語人称代名詞で受けるか、 à +人称代名詞強勢形を用います。 Ils pensent toujours à leur fils. 「彼らはいつも彼らの息 子のことを思っている」。 → Ils pensent toujours à lui. ② à 、 dans 、 en など+場所をあらわす名詞。 Tu vas aller au cinéma ce soir? 「今夜映画に行きます か 」 ― Oui, je vais y aller. 2. 中性代名詞 y を用いた慣用句には、以下の様なもの があります。 よく使われますので、覚えておきましょう。 ① il y a 英語の「 there is / there are 」にあたり、「~がある」と いう意味です。 ② y aller 「そこに行く」という文字通りの意味になるときもあり ますが、多くの場合は「始める」「行く・出発する」と いう意味で使われます。 j'y vais 始めます・行きます(出発します)

⇒ Je vous en remercie. Ex. 下線部を代名詞に置き換えて文を書きましょう。 J'ai aperçu Catherine au cinéma hier. → _________________________________________ (→ 解答は 21 ページ) 2. 中性代名詞 le は次のような場合に用いられます。 ( この代名詞は省略されることもあります。 ) ①不定詞や節が直接目的語になっているとき。 Tu peux venir ici demain? 「明日ここに来られますか」 ― Non, je ne le peux pas. Tu sais où il habite ? 「彼がどこに住んでいるか知って ますか」 ― Oui, je le sais. ②形容詞や無冠詞名詞が主語の補語になっているとき。 Vous êtes étudiant ? 「あなたは学生ですか」 ― Oui, je le suis.

Leçon 10

複合過去形 Le passé composé

→ 教科書 pp.48 – 51

■ ポイント 1 のメモ Mémos Point 1 : 【動詞 avoir を使った複合過去形】

1. 複合過去形は過去の出来事を事実として伝えるため の時制です。日本語で言えば、「 … をした」とか「 … が 起こった」という表現にあたります。また話題が過去の 出来事ではない場合にも用いられ、英語の現在完了形の ように、「 … すでにしてしまっている」「 … したことがあ る」という「完了」や「経験」を言い表わすこともでき ます。 2. ある動詞を複合過去形にするには、助動詞として avoir か être を直説法現在形で活用させ、本来の動詞 は過去分詞の形に変えてその後に置きます。助動詞に avoir と être のどちらを用いるかは本来の動詞によって 異なりますが、多くの動詞は助動詞に avoir を用いま す。 3. 複合過去形の否定文は助動詞 avoir を ne ( n' )と pas ではさみます。また単純倒置による疑問文は主語と avoir を倒置します。複合倒置による疑問文でも avoir だけが倒置の対象となります。

vas-y 始めてください・行って下さい allez-y 始めてください・行って下さい

■ ポイント 2 :もっと詳しく … 1. 中性代名詞と目的語人称代名詞とが併用されたとき は、目的語人称代名詞+ y / en の語順になります。 Je vous remercie de votre lettre très aimable. 「ご親切な お手紙をありがとうございました」。

12

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詞。 naître (né) 生まれる ⇔

4 .不定法の語尾が- er で終わる動詞の過去分詞はすべ て- é になります。不定法の語尾が- ir や- dre で終わ る動詞は多くの場合それぞれ- i 、- du となりますが、 不規則動詞には avoir (eu) や prendre (pris) のように例外 的な形の過去分詞を持つものも多くあるので注意が必 要です。 ■ ポイント 1 :もっと詳しく … 1. 複合過去形の動詞に déja 「すでに」、 toujours 「いつ も」などの副詞を用いる場合は、助動詞と過去分詞の間 に置きます。 J’ai déjà visité la Tour Eiffel. 「エッフェル 塔にはもう行きましたよ」 2. 複合過去形の過去分詞に先行して直接目的語が置か れる場合は過去分詞と直接目的語が性数一致します。性 数一致の仕方は形容詞の場合に準じます。 例: Tu as vu Marie ? ― Oui, je l’ai vue. 「マリーに 会った ? 」 ― 「うん、会ったよ」 Veux-tu me montrer les photos que tu as prises à Tahiti? 「タヒチ島で撮った写真を見せてくれる ? 」 Ex. 下線の語を代名詞にして書き換えてみましょう。 Paul m’a prêté son vélo. ⇒ _____________________ (→ 解答は 21 ページ) _______________________ ■ ポイント 2 のメモ Mémos Point 2 : 【動詞 être を使った複合過去形】 1. 複合過去形で助動詞に être を用いる動詞は、主とし て場所の移動を表現する自動詞と代名動詞に限られま す。代名動詞については leçon 13 で学習します。 2. 助動詞に être を用いた場合は、主語の性別や数に過 去分詞を一致させる必要があります。過去分詞の性数変 化は形容詞の性数変化に準じます。原則として主語が男 性単数なら過去分詞はもとの形のまま、女性単数なら e を、男性複数なら s を、女性複数なら es をそれぞれ 過去分詞の語尾に加えます。 3 . avoir を助動詞に用いる場合と同様、否定文では être を ne ( n’ )と pas ではさみます。また単純倒置による 疑問文は主語と 助動詞 être のみを倒置します。複合倒置 による疑問文でも être だけが倒置の対象となります。

mourir (mort) 死ぬ

rester (resté) 残る aller (allé) 行く

tomber (tombé) 落ちる

⇔ venir (venu) 来る partir (parti) 出発する ⇔ arriver (arrivé) 到着する sortir (sorti) 出る ⇔ entrer (entré) 入る monter (monté) 登る ⇔ descendre (descendu) 降りる Ex. 次の問いに答える文の空欄を埋めましょう。 ① Elle est née en quelle année ? ― ______ ______ ______ en 1980. ② A quelle heure est-ce que tu es venu ici ce matin? ― ______ ______ ______ ici à dix heures. (→ 解答は 21 ページ)

Leçon 11

半過去形と大過去形 L’imparfait et le plus que parfait

→ 教科書 pp.52 – 55

■ ポイント 1 のメモ Mémos Point 1 : 【半過去形と大過去形】

1. 半過去形は過去の出来事を状態として、あるいは継 続的な行為として伝えるための時制です。日本語で言え ば、「 … でした」とか「 … していました」という表現に あたります。また「よく … したものでした」と言うよう な過去の習慣的な行為を言い表すこともできます。 2. 半過去形は動詞の直説法現在形一人称複数 (nous) の活用語尾から- ons を取り除いた語幹に、半過去形の 語尾を付け加えてつくります。ただし nous の活用語尾 が- ons で終わらない être は例外で、特別に ét を半 過去形の語幹として定めています。 3. 動詞 faire の半過去形の発音は変わっているので注 意しましょう。 je faisais [fəzɛ], vous faisiez [fəzjɛ], etc. ■ ポイント 1 :もっと詳しく … 1. 「~してしまっていた」という過去のある時点での完 了を表現する大過去形は、複合過去形のように、助動詞 ( avoir 、 être )と過去分詞を組み合わせて作ります。助 動詞 (avoir か être) の選択や、 être を助動詞としたとき

■ ポイント 2 :もっと詳しく … 1. 助動詞に être を用いる主な動詞。 (

) 内は過去分

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Leçon 11

半過去形と大過去形

L'imparfait et le plus-que-parfait

Points de la leçon : ▪ L'imparfait et le plus-que-parfait ▪ Les temps du passé

レッスンのポイント: ▪ 半過去形と大過去形 ▪ 過去の時制のまとめ

Introduction

イントロダクション

2. 31

Fabien : Dis-moi Rika, tu as toujours habité à Saitama ? Rika : Non, quand j'étais petite, j'ai vécu en France. Mon père travaillait pour une société japonaise en Alsace. Nous habitions à Colmar. C'était bien. Fabien : Ah bon ! Et tu parlais français ? Rika : Un peu. J'allais à l'école française et j'avais des amis français. Mais nous ne sommes restés en France qu'un an. Et j'étais petite.

ファビアン:ねえ、りか、ずっと埼玉に住んでいるの? りか: いいえ、小さい頃フランスに住んだことがあるわ。父がアルザス にある日系の会社で働いていたの。コルマールに住んでいたのよ。 いいところだったわ。 ファビアン:そうなの!じゃあフランス語を話せたの? りか: 少しね。フランスの学校に行っていて、フランス人の友達がいたわ。 でもフランスには 1 年しかいなかったし、私は小さかったから。 ファビアン:何歳だったの? りか: 5 歳よ。今はほとんどフランス語を忘れちゃったわ。 ファビアン:それは残念だなぁ!

Fabien : Tu avais quel âge ? Rika :

Cinq ans. Maintenant, j'ai oublié presque tout mon français.

Fabien : C'est dommage !

Prononciation

発音

qu+母音の読み方 / 特殊な半母音

1. qu + 母音の読み方 ● qu の後に母音が来ると、qu は [k] とだけ発音され、[ky] とはなりません。 (question[kɛstjɔ̃]) 2. 特殊な半母音:ille [ij], ail(le) [aj] , eil(le) [ɛj] , euil(le)[œj] ● ille, ail(le), eil(le), euil(le) は多くの場合、次のように発音します。 ille は [ij] となります。fille [fij] ただし ville などは [vil] と発音されます。ail(le) は [aj] と なります。travail, travaille[travaj] eil(le) は [ɛj] となります。vieil, vieille[v jɛj], euil(le) は [œj] となります。seuil [sœj], feuille [fœj]

重要動詞

Verbe

2. 33

voir 見る

vois vois voit

je tu

⇒ 実際に発音してみましょう!

2. 32

question [k]

[ij] [aj] [ej] [œj]

qu + 母音のとき qu

fille  (例外: ville など) travail, travaille

ille ail(le) eil(le) euil(le)

il / elle

voyons

nous vous

vieil, vieille seuil, feuille

voyez ils / elles voient

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Point 1

ポイント1 半過去形と大過去形

L'imparfait et le plus-que-parfait

1 半過去形の作り方 半過去形は、過去の出来事を状態やコンテクスト(背景)として、あるいは継続的な行為として相手に伝えるための時制です。日 本語で言えば、だいたい「~でした」とか「~していました」という表現にあたります。また、「よく~したものでした」というような過去の 習慣的な行為を言いあらわすことも出来ます。

〈例〉

2. 34

半過去形

habiter j'habitais tu habitais il habitait nous habitions

je tu il

ais ais ait ions iez aient

直説法現在形 1 人称複数 nous の活用の語幹 ( -ons を取り除いた部分)

nous vous ils

Je faisais du baseball au lycée. 高校で野球をしていた。

vous habitiez ils habitaient ※ être : être は例外で、 ét- となる。

travailler : nous travaillons →  travaill- habiter : nous habitons →  habit- avoir : nous avons →  av- faire : nous faisons → fais-

Hier, il faisait beau. 昨日は天気が良かった。

2 大過去形の作り方 大過去形は、過去のある時点からみて更にさかのぼった過去をあらわす時制ですが、複合過去形と同様に助動詞 (avoir または être) と過去分詞を組み合わせて作ります。avoir と être のどちらを助動詞にするのかという選択や、être を助動詞とした場合の主語 と過去分詞の性数一致などは、複合過去形の場合とまったく同じです。複合過去形との唯一の違いは、助動詞 (avoir または être)が 現在形ではなく、半過去形で用いられる点にあります。

avoir または être の半過去形 + =

過去分詞

大過去形

大過去形(avoirをとる場合)

大過去形(êtreをとる場合)

2. 35

2. 36

j'avais tu avais il avait nous avions vous aviez ils avaient

j'étais tu étais il était nous étions vous étiez ils étaient

travaillé (過去分詞)

allé(e)(s) (過去分詞)

Application

使ってみましょう

1. 例を参考に、半過去形と現在形に動詞を活用させましょう。その後、声に出して発音してみましょう。

2. 37

③ travailler → ________________ / _ ____________ ④ aimer → ________________ / _ ____________ ⑤ avoir → ________________ / _ ____________

例: habiter → j'habitais / j'habite ① faire → ___________________ / ________________ ② venir → ___________________ / ________________

2. 動詞を半過去形にして入れ替えて、会話の 練習をしましょう。

2. 39

住む / 福岡に / 東京に

1 habiter / à Fukuoka / à Tokyo

2. 38

弾く / ピアノ / バイオリン

2 faire / du piano / du violon

A : Avant, j'habitais à Fukuoka . B : Et maintenant ? A : Maintenant, j'habite à Tokyo .

ここに来る / バスで / 歩いて

3 venir ici / en bus / à pied

働く / カフェで / ホテルで

4 travailler / dans un café / dans un hôtel

好きだ / サッカー / ラグビー

5 aimer / le football / le rugby

持つ / 自転車 / 車

6 avoir / un vélo / une voiture

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Point 2

ポイント2 過去の時制のまとめ

Les temps du passé

1 複合過去形/半過去形/大過去形の大まかな使い分け 以下の図を見て、時制に注意しながら、話の中の時系列を確認しましょう。

① Ce matin, je me suis réveillée un peu plus tard que d'habitude. ② J'ai pris un taxi. ③ Mais il y avait beaucoup de circulation, et ④ je suis arrivée en retard à la gare. ⑤ Mon train était déjà parti. 2. 40

半過去形 過去の出来事を状態 または継続的な行為 として示す。

でも道が混んでいたので…

現在

複合過去形 過去にしたことや 起こったことを示す。

私はいつもより少し 遅く起きました。

それでタクシーに 乗りました。

駅に遅れてつきました。

大過去形 過去のある時点から みて更にさかのぼっ た過去を示す。

電車は既に 出てしまっていました。

2 複合過去形と半過去形のよく使う文例 複合過去形と半過去形の使い分けができるようになるには、たくさんのフランス語文に触れる必要があります。まずはよく使う文例 を覚え、徐々に正確な使い分けを身につけていきましょう。

複合過去

半過去

2. 41

2. 42

〈過去にした行為や起こったこと〉 例 : Hier, je suis allé au cinéma. 昨日、映画館に行きました。 〈過去のある期間にしていた行為〉 例 : J'ai fait du piano pendant dix ans. 私は 10 年間ピアノをしました。 〈経験:したことがある/したことがない〉 例 : Je suis déjà allé en France. 私は以前にフランスに行ったことがあります。 Je ne suis jamais allé aux États-Unis. 私は一度もアメリカに行ったことがありません。 〈完了:現時点ですでに終えている行為〉 例 : Tu as mangé ? 君は食事をすませたの? Tu n'as pas mangé ? あなたはまだ食事をしていないのですか?

〈背景・状況〉 例 : Hier, il pleuvait. 昨日、雨が降っていました。 〈過去の習慣〉

例 : Avant, j'allais souvent au cinéma. 以前、私はよく映画館に行っていました。 〈 « C'était + 形容詞 » の構文によるコメント〉 例 : Hier, j'ai vu Star Wars. C'était bien. 昨日、私はスターウォーズを見ました。よかったです。

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Exercices récapitulatifs

まとめのエクササイズ

Exercices

練習問題

ポイント2 A. 複合過去形と半過去形で適切なものを◯で囲みま しょう。 1. Est-ce que [ tu as vu / tu voyais ] le dernier film de Cédric Klapisch ? 2. Quand [ j ' ai été / j'étais ] étudiante, mes amis [ sont venus / venaient ] souvent chez moi. 3. Hier, [ on est allés / on allait ] à la campagne. [ Il a fait / il faisait ] très beau. 4. [ J'ai déjà mangé / je mangeais déjà ] de la baleine. 5. [ Tu as préparé / tu préparais ] l'examen d'anglais ? B. フランス語でノートに書いてみましょう。 1. 「アメリ」 ( Amélie Poulain ) を見ましたか?( vous / 標準的な言い方) 2. 私は中学校( collège :男)のときピアノをしていました。 3. 今週末、私は両親に電話しました。彼らはパリにいる兄 のところにいました。 4. 私(女)は外国に行ったことがありません。 5. 私は宿題( devoir :男)をしませんでした。

ポイント1 A.( )内の動詞を半過去形にして書きましょう。 1. Quand j'________ étudiant, j'________ près de l'université. (être) – (habiter) 2. Est-ce que tu __________ le natto quand tu ________ petit ? (aimer) - (être) 3. Avant, j'________ souvent au cinéma. (aller) 4. Je suis allé voir les cerisiers en fleurs à Kyoto. C'_____ magnifique ! (être) B. フランス語でノートに書いてみましょう。 1. 私(男)は小学校( école primaire :女)のとき広島に行 きました。 2. 昔( autrefois )、私は毎週日曜日に( chaque dimanche ) スポーツをしていました。 3. 前は、私は大学にバスで来ていました。今は歩いて来ま す。 4. パリに住んでいたときは、よくルーブル美術館に行き ました。

読んでみる

2. 43

「以前は…」という下の文章を読み、日本語に訳してみましょう。

Avant, Nice ne *faisait pas *partie de la France. Elle est devenue française en 1860. Avant, le cinéma n'existait pas. Les frères Lumière l'ont inventé en 1895.

Avant, les femmes n'avaient pas *le droit de vote en France. Elles l'ont *acquis en 1944. Avant, *le mandat présidentiel durait sept ans. Jacques Chirac l'a *raccourci à cinq ans en 2000. * faire (faisait は半過去形 ) partie de :~に属する  * le droit de vote :投票権  * acquérir (acquis は過去分詞 ) :獲得する * le mandat présidentiel :大統領の任期  * raccourcir :短くする

コラム:小学校のフランス語

小学校の 1 年生で、フランス人の子供たちはまず読むことを学びます。これには 2 つの教授法があります。 ・1 つは総合的なアプローチで、単語の意味を識別できるようになることを目的としています。漢字を学ぶのに似ています。 たとえば、maison = といった具合です。 ・もう一つの方法は、分析的なアプローチで、文字や文字のグループの発音がわかるようになることを目的としています。 たとえば、maison = M + AI + S + ON [mɛzɔ̃] というふうに学びます。大半のフランス語教師がこれら2 つの教授法 を織り交ぜて使っています。それから、子供たちはつづり、文法、そして活用を学び、フランス語を正しく書けるようにな るのです。そのために書き取りや作文がたくさん課されます。

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詞。 naître (né) 生まれる ⇔

4 .不定法の語尾が- er で終わる動詞の過去分詞はすべ て- é になります。不定法の語尾が- ir や- dre で終わ る動詞は多くの場合それぞれ- i 、- du となりますが、 不規則動詞には avoir (eu) や prendre (pris) のように例外 的な形の過去分詞を持つものも多くあるので注意が必 要です。 ■ ポイント 1 :もっと詳しく … 1. 複合過去形の動詞に déja 「すでに」、 toujours 「いつ も」などの副詞を用いる場合は、助動詞と過去分詞の間 に置きます。 J’ai déjà visité la Tour Eiffel. 「エッフェル 塔にはもう行きましたよ」 2. 複合過去形の過去分詞に先行して直接目的語が置か れる場合は過去分詞と直接目的語が性数一致します。性 数一致の仕方は形容詞の場合に準じます。 例: Tu as vu Marie ? ― Oui, je l’ai vue. 「マリーに 会った ? 」 ― 「うん、会ったよ」 Veux-tu me montrer les photos que tu as prises à Tahiti? 「タヒチ島で撮った写真を見せてくれる ? 」 Ex. 下線の語を代名詞にして書き換えてみましょう。 Paul m’a prêté son vélo. ⇒ _____________________ (→ 解答は 21 ページ) _______________________ ■ ポイント 2 のメモ Mémos Point 2 : 【動詞 être を使った複合過去形】 1. 複合過去形で助動詞に être を用いる動詞は、主とし て場所の移動を表現する自動詞と代名動詞に限られま す。代名動詞については leçon 13 で学習します。 2. 助動詞に être を用いた場合は、主語の性別や数に過 去分詞を一致させる必要があります。過去分詞の性数変 化は形容詞の性数変化に準じます。原則として主語が男 性単数なら過去分詞はもとの形のまま、女性単数なら e を、男性複数なら s を、女性複数なら es をそれぞれ 過去分詞の語尾に加えます。 3 . avoir を助動詞に用いる場合と同様、否定文では être を ne ( n’ )と pas ではさみます。また単純倒置による 疑問文は主語と 助動詞 être のみを倒置します。複合倒置 による疑問文でも être だけが倒置の対象となります。

mourir (mort) 死ぬ

rester (resté) 残る aller (allé) 行く

tomber (tombé) 落ちる

⇔ venir (venu) 来る partir (parti) 出発する ⇔ arriver (arrivé) 到着する sortir (sorti) 出る ⇔ entrer (entré) 入る monter (monté) 登る ⇔ descendre (descendu) 降りる Ex. 次の問いに答える文の空欄を埋めましょう。 ① Elle est née en quelle année ? ― ______ ______ ______ en 1980. ② A quelle heure est-ce que tu es venu ici ce matin? ― ______ ______ ______ ici à dix heures. (→ 解答は 21 ページ)

Leçon 11

半過去形と大過去形 L’imparfait et le plus que parfait

→ 教科書 pp.52 – 55

■ ポイント 1 のメモ Mémos Point 1 : 【半過去形と大過去形】

1. 半過去形は過去の出来事を状態として、あるいは継 続的な行為として伝えるための時制です。日本語で言え ば、「 … でした」とか「 … していました」という表現に あたります。また「よく … したものでした」と言うよう な過去の習慣的な行為を言い表すこともできます。 2. 半過去形は動詞の直説法現在形一人称複数 (nous) の活用語尾から- ons を取り除いた語幹に、半過去形の 語尾を付け加えてつくります。ただし nous の活用語尾 が- ons で終わらない être は例外で、特別に ét を半 過去形の語幹として定めています。 3. 動詞 faire の半過去形の発音は変わっているので注 意しましょう。 je faisais [fəzɛ], vous faisiez [fəzjɛ], etc. ■ ポイント 1 :もっと詳しく … 1. 「~してしまっていた」という過去のある時点での完 了を表現する大過去形は、複合過去形のように、助動詞 ( avoir 、 être )と過去分詞を組み合わせて作ります。助 動詞 (avoir か être) の選択や、 être を助動詞としたとき

■ ポイント 2 :もっと詳しく … 1. 助動詞に être を用いる主な動詞。 (

) 内は過去分

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文法メモ Mémos grammaticaux

場合と同じです。したがって je のときの活用形さえ覚え ておけば、ほかの人称も簡単に活用させることができま す。 3. 単純未来形の語幹には、以下の様な例外もあります。 - lever → je lèverai

の主語・過去分詞間の性数一致などは複合過去形と同じ です。ただ、助動詞( avoir 、 être )が現在形ではなく、 半過去形で用いられることが唯一の相違点です。

Ex. ()内の動詞を適切な時制に変えましょう。 Quand je suis arrivé au cinéma hier soir, la projection déjà ( commencer ). (→ 解答は 21 ページ)

- envoyer → j’enverrai - courir → je courrai - attendre → j’attendrai - prendre → je prendrai - devoir → je devrai - falloir → il faudra - pouvoir → je pourrai - savoir → je saurai - voir → je verrai - vouloir → je voudrai

_______________________ ■ ポイント 2 のメモ Mémos Point 2 : 【過去の時制のまとめ】 1. すでに学んだように、基本的には、複合過去形は「~ した」「~が起こった」、半過去形は「~していた」とい う意味で用います。 ただし、複合過去形と半過去形の使い分けは、話し手が 過去の出来事をどのように捉えて表現しようとするの かで変わってきます。過去の出来事を「過去の事実の提 示」として表現したいのなら複合過去形を、「状態・状 況の説明」としてならば半過去形を用います。 J'ai fait du piano pendant dix ans. 「私は 10 年間ピアノをやりまし た」。 Je faisais du piano il y a dix ans. 「私は 10 年前に ピアノをやっていました」。 2. 複合過去形と半過去形の使い分けがスムーズにでき るようになるには、たくさんのフランス語の文に触れる 必要があります。まずは典型的な文例を覚え、徐々に正 確な使い分けを学んでいきましょう。

■ ポイント 1 :もっと詳しく … 1. 「~しようとしていた」・「するつもりだった」など の過去における近接未来を表現したいときは、助動詞の aller を半過去形で活用させます。 J’allais rentrer chez moi. 「家に帰ろうとしていたところ でした。」 2. aller + 動詞の不定法という形は、場合によっては近接 未来形としてではなく、「~をしに行く」という aller 本 来の意味で用いられることもあります。 Michel va chercher son amie à la gare. 「ミッシェルは 女友達を駅に迎えに行く」。 Ex. 次の文を過去の近接未来をあらわす文に直しまし ょう。 Georges va partir pour l’Italie. ⇒ (→ 解答は 21 ページ) _______________________

Leçon 12

近接未来形と単純未来形 Le futur proche et le futur simple

→ 教科書 pp.56 – 59

■ ポイント 1 のメモ Mémos Point 1 : 【近接未来形、単純未来形の作り方】

■ ポイント 2 のメモ Mémos Point 2 : 【近接未来形と単純未来形の使い分け】

1. 「~しようとしている」・「するつもりだ」という意味 を表す近接未来形は、助動詞に aller を用いて現在形で 活用させ、本来の動詞は不定法のままその後に置きま す。 2. -er 型規則動詞や -ir 型規則動詞の単純未来形は、動詞の 不定法に単純未来形の語尾をつけて作ります。不規則動 詞の場合は特殊な語幹になりますが、語尾は規則動詞の

1. 近接未来形はある未来の行為を行うまでの過程を言 い表します。 Je vais faire mes devoirs ce soir. 「今晩、 宿題をするつもりです」。これに対して単純未来形は未 来の時点での行為を言い表します。例: Je ferai mes devoirs ce soir. 「今晩は宿題をしていることでしょ

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