SoF_L2-3

Documents complémentaires

Les épreuves du Bac en 2008 2008年度バカロレア試験科目 Série économique et sociale 経済・社会系

Série littéraire 文学系

Série scientifique 理系

哲学

4 時間 哲学

4 時間 哲学

4 時間 4 時間 4 時間 4 時間 4 時間

地理・世界史 国語・文学

4 時間 地理・世界史

4 時間 地理・世界史

4 時間 経済学・社会学 4 時間 工学

美術

3 時間半 国語 3 時間 数学 3 時間 外国語 3 時間 科学

4 時間 数学 3 時間 国語

外国語 ① 外国語 ② ラテン語

3 時間 物理学・化学

3 時間半

1 時間半 生物学・生態学 3 時間半

古ギリシャ語

3 時間 3 時間

外国語 ① 外国語 ②

3 時間 3 時間

数学 科学

1 時間半 1 時間半

コンピュータ

※ 科目によっては選択科目である(ラテン語など)

『 L’Etudiant 』2008年6月号より

« Je pense, donc je suis » : la philosophie au lycée 『我思う、ゆえに我あり』リセの哲学

 フランスの高校では、全員が在学中に 1 年間は哲学を 学ばなければならない。哲学の授業では、自分の考えを論 理的に述べる方法を学ぶことに主眼が置かれている。芸 術、倫理、自由、幸福、無意識、欲望、時間、理性など、 多くの抽象的な問題について深く考えさせられる。また、 例えばプラトン、デカルト、カント、ヘーゲル、フロイト、 サルトルといった大哲学者についても学ぶ。  フランス人にとって、ひとつのテーマについて深く考 え、筋道立てて自分の意見を述べる能力は、非常に大切で ある。真理に到達するためには、抽象的な論理の構築が重 要だと考えられているのだ。理科系や工学系の専攻では、 哲学の週当たり時間数と合計点に占める割合が減るが、高 校の最終学年でも全専攻で哲学が必修になっているのは、 このような理由による。  以下に、バカロレアにおける哲学の過去問題を挙げる。 「人間は自分自身の欲望の奴隷なのだろうか?」「宗教は人 間にとって必要不可欠なのか?」「どのような労働にも意 味があるのだろうか?」「本当のところ、人間は幸福を望 まなければならないのだろうか?」「 ある芸術作品が美し いと証明することは可能か? 」「罪を犯した者を罰するこ とは、人間の義務なのか?」など。

 ところで、4 時間に及ぶ哲学の試験を攻略するにあたっ ては、以下のようなやり方が最良とされている。  まず、最初の 1 時間で、出されたテーマについて思い つく限り全ての考えをメモする。例えば、自分の個人的な 意見、実際の社会あるいは文学作品からとってきた事例、 (知っている場合は)そのテーマに関する大哲学者の見解 の引用や要約など。  次の 1 時間で、全体の構成を考える。先にメモした考え を、序論と結論、そして、それぞれ数段落からなるいくつ

かの章の本論に振り分け る。その際、各章の分量と 重要度のバランスが取れて いること、論理的な脈絡が 明快であることが大切であ る。  最後の 2 時間で、答案 そのものを書き上げる。序 論と結論は非常に重要なの で、答案用紙に書く前に下 書きをする。本論に当たる 部分は、直接答案用紙に記 述する。通常、全部で6ペー ジから 10 ページ書く。

René Descartes ルネ・デカルト

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